先日、井上直久さんの個展に行ってきました。
井上さんの世界観が好きなので紹介したいと思います。

プロフィール

イノウエ
初めまして、井上直久です。

画家。大阪市茨木市在住。デザイナー、高校教師、大学教授などの経歴を辿る。
絵画、漫画、絵本、アニメーションなどの作品を手がける。
「イバラード(不思議な町)」をテーマにした作品を描き、個展や画集を発表。
1995年公開のジブリアニメ映画「耳をすませば」中の、月島雫が書いた物語の挿話「バロンのくれた物語」の背景画を制作して注目を集める。

画業50年井上直久新作展
ー世界はあなたの夢の庭ー

【開催日】2019.06.26-07.10
【会場】渋谷 Bunkamura Gallery

 

展覧会の見所

展覧会では、入ってすぐに、有名な絵画「上昇気流」がおいてあります。
描き始めた頃で、一生懸命燃えて描いた頃の作品だそうです。

そして、ギャラリーの奥には、最新作がおいてあります。
井上さんが、最近得た境地として、「あまり描いていないのもかっこいい」という事のようです。
あまり描き込まずに、描かないで省略してある部分が、なんとなくそういうものや形に見えるのが、かっこいいと話していました。

井上直久さんの画業50年の変化が楽しめるはずです。

イベント情報

ライブペインティング <見えないものを描くには>

【開催日】6/30(日)
【開催時間】15:00~16:00
【会場】Bunkamura Gallery
【定員】全70名 50名(席あり)/ 20名(立ち見)

―まず色、形、それを見てから意味を知る―をテーマに、作家本人による解説付きのライブペインティング。
普段見ることのできない独特の制作過程を、ぜひご覧ください。

コンサート <絵と音と歌、即興演奏の午後>

【開催日】7/6(土)
【開催時間】15:00~16:30
【会場】Bunkamura Gallery
【定員】全70名 50名(席あり)/ 20名(立ち見)

作家と8名のゲストミュージシャンたちによる即興ペインティング、演奏、対談など盛りだくさんのひととき。

井上直久ライブドローイング

はじめに

井上直久さんの絵を観たことがあるでしょうか。
絵とライブドローイングの様子を初めて観てきました。

井上さんの絵の描き方を知らない方は、「細い筆で1枚描くのに2年くらい掛かりますか?」と聞かれるそうです。
緻密で、細かく色が変わる絵なので、描くのに時間が掛かるのだと僕も思いました。

実は、大雑把な描き方をされているそうです。
外に写生に行ったら、午前中の2時間で見られるようにして、
午後になると、光の当たり方が反対になるので、その日はやめて、
翌日、同じ場所にいき、2時間から3時間ほど描くと絵が仕上がります。
2日で5~6時間あれば仕上がるようです。

描き方はYouTubeでも観られます。是非、確認してみてください。トークが上手なので面白いです。

道具

絵具皿は、粘土で形を作り、陶芸釜で焼いて作るそうです。それと紙パレットもおいてありました。
絵具は、アクリル絵具を使っています。
絵筆は、ファンブラシ/Fan Brush(Fanとは、うちわや扇という意味)を使って描いていました。

Mob
絵の描き方の説明もして下さったが、夢中で観てしまい、
覚えているのは、
井上さんはウルトラマリンブルーが好きな色だと言っていました。

Mob
影の色に使っているようです。

お気に入りの作品

イノウエ
アーケードの絵はとても気に入っているので、描いては足したり消したりしています。

個展の最初の壁面に飾られている絵には、井上さんご自身も絵の中に入れてあるそうです。
そういう、遊びもされるようです。

Mob
子供のように、ずっと遊んでいられるような感覚を、大人になってもずっとお持ちなのかもしれません。
ついつい忙しくなると忘れてしまいがちですが。
井上さんのトークを聞いていると、絵を描くことを楽しんでいるのが伝わってきました。

 

Mob
絵の中にいる、井上直久さんを探してはどうでしょうか。

人生観は「あるような気がしたもには、意味がある」

大学入試の時に、面接官にモットーはありますか?と聞かれた時には、
「外的偶然を、内的必然と見る」と答えたそうです。

イノウエ
外で偶然起こった事は、自分の内側が求めていた事なんだ。

と考えるようです。

例えば、
上から枝が落ちてきて、頭に当たったら、
痛いと思うと同時に、これは気をつけろという意味ではないか。
よく見ると、落ちてきた枝の形が面白いのではないかと考えるそうです。

イノウエ
絵でも同じで、偶然にできた形や、絵の中に偶然あるように見えてきたものには、見えてきただけの意味があるのではと考えます。

Mob
ふむふむ面白い考え方だな。

宮崎駿さんとの出会い

東京で初めて展覧会をするために、宮崎駿さんにハガキを出したら、来てくれたそうです。
井上さんと宮崎さんは、同じような物が好きで、すごく話が合ったようです。
そこから、宮崎さんと映画を一緒にするまで話が発展していきます。
話が出てから、2~3ヶ月ほど後に、家にジブリのスタッフが来て、井上さんに「ここを描いてもらいたい」と話が運んだようです。
それが「耳をすませば」だそうです。

絵画「上昇気流」の誕生秘話

ジブリ映画で使われている「上昇気流」という絵があります。
井上さんは、絵の中に、人物を描こうと思い、大地を作ろうと思ったが・・・

イノウエ
あれ、地面がない。

人物を絵の中に入れるのにどうしようかと迷ったあげくに、

イノウエ
地面がなければ空に浮いている人を描けばいいのだ!

と、ひらめき、
空を飛んでいる子を描いたそうです。

人が空を飛んでいるからには理由が必要になります。
そこで題名を「上昇気流」と名付けました。

イノウエ
絵の良い所は、自分の好きな通りに描いても、どこからも文句がでないこと。

Mob
そうだ!そうだ!

さいごに

イノウエ
作者が夢中になって描いて、その勢いが出ているのが一番良いのではないか。

と、最後におっしゃっていました。

今回のイベントでドローイングとトークを聞いて、絵を描くことに没頭したくなりました。
作品ができるまでの秘話や画家である井上直久さんの考え方が知れて、今後の絵の制作に良い影響があるはずです。
たまに、絵を描いているときに苦しくなる事があります。井上さんのトークを聞いて、絵を楽しまないともったいないと改めて感じました。もっと楽しむ努力をしていきたいです。

最後に、サインありがとうございます。
井上さんの陶芸作品で「真面目で腕の良い仕立屋さんの家」を買わせていただきました。
どの鉛筆と一緒に写真を撮ろうか検討中です。

聖蹟桜ヶ丘の夜景

今から、15年前、2004年に撮った聖蹟桜ヶ丘の夜景です。
ジブリ映画「耳をすませば」で聖司と雫も行った事がある舞台です。

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